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ことば の おしごと

私はリハビリテーションライターです 言語聴覚士をしています

相手の苦しみを共に味わうこと

こんにちは。

言語聴覚士

リハビリテーションライターの水野です。

 

失語症のことを書いている途中ですが

忘れないうちに本の紹介をします。

 

小澤竹俊先生の

「今日が人生最後の日だと思って生きなさい」

 

私の心を一番動かした

「人のために灯をともせば、

自分の前も明るくなる」  

の章を少し要約して紹介します。

 

ただ「相手の話を丁寧に聴く」ことは

簡単なようで、とても難しい。

最初は聞いていたのに、気が付くと

自分の体験談や

アドバイスをしていたりする。

相手が話していないことまで

想像して補い、

わかったような気になってしまう。

 

特に、相手を理解したと思ったとたん、

相手の話を聞かなくなる。

「聞かなくてもわかるよ」

と決めつける。

 

「相手と自分は違う人間」と認識し、

先入観や思い込みを捨てる必要がある。

 

誰かが悩みを話してきたら

まず反復する。

肯定も否定もせず、

質問をせず、

励ましもしない。

すると必ず相手の方から

具体的な話をしてくれる。

 

苦しんでいる人は、

ただ「相手が自分の苦しみを

     わかってくれている」

と思えるだけで、

気持ちが落ち着くもの。

 

相手の話を丁寧に聞き、反復する。

相手の苦しみを共に味わうこと。

それが何よりも大切。

 

 

自分ならこうする。

自分の場合はこうだった。

と、相手の話をすり替えてしまう。

私自身がよくやっていることだと思います。

 

「決めつけ」「先入観」「思い込み」

仕事の経験が長くなればなるほど

陥りやすい過ちです。

 

担当しているALSの利用者さん。

体でわずかに動くのは眼瞼と眼球だけ。

それも日によって、

動いたり動かなかったり不安定。

 

言語聴覚士としていったい何ができるのか。

いつも悩ましいのです。

今後を考えることが怖くもあります。

 

小澤先生のことばに救われました。

 

ただそばにいて、

あなたの苦しみがわかりますということを

伝えるだけで意味があるのだと

信じられるようになりました。