ことば の おしごと

私はリハビリテーションライターです 言語聴覚士をしています

「人生最後のご馳走」と「人生最後の食事」

 

こんにちは。

 

いきなりですが、私は本が好きです。

図書館が好きです。

住むところを決めたとき、

「図書館が近いこと」を条件に上げました。

 

「食べる」ことに関する本2冊を

ご紹介したいと思います。

初めに「人生最後のご馳走」を

図書館で借りました。

そして別の図書館で

「人生最後の食事」を見つけ、

よく似たタイトルだなと思い、

手にとりました。

 

2冊とも、ホスピスが舞台。

テーマはほぼ同じです。

死期が近づいている患者さんが、

食べたいと望むもの。

それをできるだけ希望する形で

提供しようと試みる

ホスピスの取り組みが書かれています。

 

「人生最後のご馳走」の舞台は

淀川キリスト教病院ホスピス

個別のインタビュー形式で

つづられています。

6種類からの選択メニューとは別に、

毎週土曜日、個別にリクエストできる。

お寿司、ステーキ、お好み焼き、

てんぷら、すき焼き…。

写真で見る料理は、

どれも料亭のような盛り付けです。

管理栄養士さんが患者さんから

聞き取りをし、調理師さんに伝える。

食事療養費を超過した食材費は

病院が負担しているそう。

 

生き生きとした話しことばに

引き込まれます。

決して暗い雰囲気ではありません。

インタビューは食べものに留まらず、

自分史に及び、

そこに思わず感情移入してしまいます。

 

 

「人生最後の食事」の舞台は

ドイツ、ハンブルグ

ロイヒトフォイヤーというホスピス

おそらく実話だと思いますが、

物語風に書かれています。

高級料理店で働いてきたシェフ、

「ループレヒト・シュミット」。

シェフが直接、患者さんと対話し、

細かな作り方や隠し味まで聞き取ります。

いつでも、食べたいものが浮かんだら、

希望することができます。

ドイツ料理に詳しくありませんが、

文字だけでもおいしそう!

材料費は寄附で賄われているよう。

エピローグが…、読んでみてください。

 

 

2冊とも食べたいものの

「質」だけでなく

「量」にも触れられています。

病院勤務での経験を思い出しました。

高齢の方は特に食べ物を残すことに

罪悪感を持つ方が多かった。

病院の食事では、

全量と半量からしか選べませんでした。

半量にして食べきれるようにする、

でも栄養が足りない。

補助栄養の飲み物やゼリーをつけ、

工夫をしていました。

食べきれることが自信になるという視点、

忘れないでいたいと思います。

 

最後に食べたいものに

その方の人生が集約されている。  

「食べる」ことは、

「生きる」うえでどんな意味をもつか、

考えさせられる2冊でした。f:id:Emizuno:20170228002641j:plain